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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白とベージュの表紙

书籍名

ちくま新书 世界哲学のすすめ

着者名

判型など

352ページ、新书判

言语

日本语

発行年月日

2024年1月9日

ISBN コード

978-4-480-07604-5

出版社

筑摩书房

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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「哲学」と呼ばれる営みが、西洋哲学、およびその影响を受けた近现代哲学にのみ当てはまると考える人は多い。とりわけ、古代ギリシアの「フィロソフィアー」の西洋の伝统を19世纪半ばに移入した日本では、幕末以前の豊かな思索や着作が「哲学」の范畴に入らないと考える人が今でも多い。本书は、21世纪に日本発で进められている「世界哲学」のプロジェクトの理念を明确にし、いくつかの実例を示すことで、そうした狭い哲学観を退け、现代の世界の诸问题に向き合う新たな哲学の构筑を目指す。
 
本书は、第1部で「世界哲学」の理念と基本的な问题を提示し、第2部で具体的な场面を取り上げ、第3部で今后の展开を示唆する。
 
第1部がまず提示するのは、これまで無視されてきた、西洋以外の多様な哲学伝統をできるだけ包摂し、それらの間で対話を行う基本方針である。そうした「世界哲学」を構築する際に、二つの問題が生じる。一つは言语のディレンマで、より多くの文化や伝統を取り込んで一緒に議論しようとすればするほど、それらの間で共通の一つの「リングワ?フランカ」、現代では英語が必要とされ、その一元的支配が加速することである。もう一つは普遍性をめぐるディレンマで、古代ギリシア哲学が提示した「普遍性」が真にその内実を実現するには「西洋」という枠組みを脱しなければならないが、西洋哲学に限定される思考は普遍性の名に値せず、もはや「哲学」とは見做せないことである。それらを乗り越えるため、翻訳を通じて遂行する哲学のあり方が示唆される。
 
その議論を踏まえて第2部では、アフリカ哲学、現代英米系分析哲学、東アジア哲学の三つの領域、および古代の文化交流を取り上げる。まず、従来ヨーロッパ?白人文化の独占により「哲学」から排除され抑圧されてきたアフリカ哲学の可能性を示す (世界哲学プロジェクトの推進者である河野哲也の『アフリカ哲学全史』、ちくま新书、2024年参照)。次に、逆に20世紀に哲学のメインストリームとなった英米の分析哲学が持つ世界哲学的特徴を分析し、さらに、中国の漢字圏を中心に形成された東アジアの哲学を視野に収める哲学史の構築を提唱する。最後に、異なる伝統が邂逅した世界哲学生成の場として、紀元前西北インドでのギリシア哲学と仏教との対決を検討する。仏教で外典『ミリンダ王の問い』は、二つの哲学がぶつかり合う緊張を示すが、とりわけ20世紀日本で研究が進み、そこに日本が東アジアやヨーロッパにつながる「世界哲学」の可能性が探られてきた。
 
第3部は西洋哲学の起源である古代ギリシア哲学に戻り、その基盘を再検讨し、终章で対话としての世界哲学を提唱する。本书が论じるのはこれから展开されるべき世界哲学の一つの描画であり、哲学を持ってこの世界で生きるために、一人一人が世界哲学に参画することが诱われる。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 教授 納富 信留 / 2025)

本の目次

第1部 世界哲学に向けて
 第1章 生きた世界哲学
  一、世界哲学への诱い
  二、世界哲学とは何か
第2章 世界を生きる哲学
  一、暦
  二、地図
  叁、世界という眺望
第3章 世界哲学を語る言语
  一、翻訳のディレンマ
  二、叁世界のリングワ?フランカ
  叁、翻訳としての哲学
第4章 哲学の普遍性
  一、普遍をめぐるディレンマ
  二、普遍性とは何か
  叁、科学の普遍性
 
第2部 世界哲学の诸相
第5章 哲学を揺るがすアフリカ哲学
  一、排除されたアフリカからの视点
  二、ウブントゥの哲学
 
第6章 世界哲学としての现代分析哲学
  一、哲学动向としての分析哲学
        二、分析哲学のスタイル
        三、日本における革新的動向
        四、分析哲学という未来
 
第7章 东アジア哲学への视座
        一、「東洋哲学」の試みと挫折
        二、東アジア哲学史の構築
        三、日本哲学の位置づけ
 
第8章 世界哲学をつくる邂逅と対决
        一、インドとギリシアの出会い
        二、ミリンダ王の問い
        三、二〇世紀日本の注目
 
第3部 世界哲学の构想
第9章 ギリシア哲学という基盘
  一、古代ギリシアの见直し
  二、フィロソフィアーの特殊性
  叁、ギリシア哲学との対决
 
第10章 対话と挑戦しての世界哲学
あとがき
 

関连情报

着者インタビュー:
第51回 多彩な知識人が集うアテナイに学ぶ知的イノベーションと都市 納富 信留 氏 (株式会社日立総合計画研究所ホームページ 2021年5月)

 
书评:
「西洋への偏りを揺るがす试み」 (『信浓毎日新闻デジタル』 2024年3月2日)

 
讲义动画:
日本発!危机の时代に始动する世界哲学プロジェクトの意义
世界哲学のすすめ(1)世界哲学プロジェクト
哲学と生き方 納富信留 (東京大学大学院人文社会系研究科教授) (10min Academy 2024年9月6日)

 
SPRING GX Prof. Noburu Notomi “What is philosophy? An Introduction”  (SPRING GX, 春雨直播app | YouTube  2023年12月26日)

 

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