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ブテンを原料に天然物のコードを纺ぐ 新触媒が拓く医薬リード分子の迅速プログラム合成 研究成果

掲载日:2025年10月17日

 東京大学大学院薬学系研究科の中尾裕康 大学院生(研究当時)、Mirja Md Mahamudul Hassan(特任研究員)、中村勇介 大学院生、豊邉萌 大学院生、三ツ沼 治信 助教、金井 求 教授と、名古屋大学 大学院情報学研究科 東 雅大 教授の研究グループは、石油由来の「ブテン」という手に入りやすい原料を使って、「ポリオール」と呼ばれる医薬品や天然物によく見られる有用な物質を効率的に合成する方法を開発しました。ポリオールは、抗生物質や抗がん剤といった医薬品にも含まれる重要な構造要素で、複雑な立体構造を持っています。この立体構造は生物活性を左右する暗号(コード)の働きをしていて、目的の医薬効果を得るには、このコードを正確に紡いで合成して行く必要があります。そのために、従来の合成法では多くの労力が必要で、廃棄物もたくさん出てしまうという課題がありました。
 本研究では、光を使った新しい触媒技术を活用し、ポリオールのコードを思い通りにプログラムしながら、従来よりも格段に短い工程で、环境に优しく作ることに成功しました。この成果は、持続可能性のある社会を支える分子合成技术として、クリーンで高効率な医薬品供给などへの幅広い応用が期待されます。
 

论文情报

Science, "Visible-light-driven stereodivergent allylation of cyclic hemiacetals with butene for polypropionate synthesis," Hiroyasu Nakao, Mirja Md Mahamudul Hassan, Yusuke Nakamura, Moe Toyobe, Masahiro Higashi, Harunobu Mitsunuma*, Motomu Kanai*: 2025年10月8日, doi:10.1126/science.adz0686.
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