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事故调査委员会的な観点でパレスチナ问题に取り组む。| UTOKYO VOICES 046

掲载日:2019年3月20日

UTOKYO VOICES 046 - 大学院総合文化研究科 地域文化研究専攻 准教授 鶴見太郎

大学院総合文化研究科 地域文化研究専攻 准教授 鶴見太郎

事故调査委员会的な観点でパレスチナ问题に取り组む。

国际机関で働きたいと志して入学したのは东京外国语大学の英语専攻だった。だが、当时の鹤见はあまのじゃくだったらしい。「英语専攻といってもそれほど英米に関心があったわけではなく、むしろ日本人があまり目を向けない中东やロシアなどに関心を持ったのです」。

授业で研究书を読んでいるうちに学问の面白さを见出し、パレスチナ问题を専门に研究している先生のゼミに。学べば学ぶほど、パレスチナ问题は解决が难しいことが分かってきた。そこで、二度と同じような事态を引き起こさないように、「事故原因を彻底的に追究する事故调査委员会的な観点」から、问题を検証することが重要だと考えるようになった。

アメリカ同时多発テロの后、2002年の冬に初めて访れた中东での経験は、鹤见に大きな影响を及ぼした。「中东というと、テロ事件でネガティブなイメージを持たれがちです。けれども现地の人たちと接する中で、印象が変わりました。人々を等身大で见て、彼らの日常生活への関心を持ってアプローチすることが大切だと思うようになったんです」。それ以来、政治学的観点が主流の国际関係论や地域研究の中で、社会学的観点に重点をおいて研究している。

その后の卒论では、ユダヤ人がパレスチナに民族的拠点の建设を目指す「シオニズム运动」についてまとめ、进学した东大大学院でも同じテーマで研究を続けた。その中で、20世纪初头、ポーランドの东部を含むロシア帝国には当时の世界のユダヤ人の半数である约500万人が住んでいたことから、ロシア帝国のユダヤ人を研究の中心に据えた。

「ロシアで迫害を受けた一部のユダヤ人は、多くのユダヤ人がロシアに残ることを前提に、自らの民族性を高め、ロシアでも尊重される存在になるための根拠地建设を目指してパレスチナに入っていきました。ロシア帝国の多民族性を念头に、そこでうまく共存できると思い込んでいたユダヤ人に対して、宗教や村落?亲族などの単位を重视していたパレスチナのアラブ人に民族という観点はなじみが薄く、シオニストが考えていることはそもそもあまり理解ができなかったのだと思います」。パレスチナのアラブ人は自分たちが全面的に支配されると疑念を抱き、第1次大戦后には暴力的な対立が引き起こされるようになった――。鹤见はこのように问题の原因を分析する。

一方、ユダヤ人全体から见れば、移住せずにロシア帝国に住み続ける者の方が多かった。残り続けることにメリットを感じたり、ロシアへの爱着があったりしたからだ。そこで鹤见は、争いの原因のみならず、「残ったユダヤ人が、ロシアやその人々とのどういう関係の中で爱着を持ったのか」までを研究することが重要だと考えている。「それが今日、様々な民族が一绪に住む、共生のヒントになる」と强调する。

ユダヤ人の一人ひとりの中にある、ロシア的な侧面とユダヤ的な侧面のバランスの取り方を探求するとともに、マイノリティが持つ、マジョリティとの共通点と独自性の折り合いの付け方についても研究していく考えだ。

「やってはいけないのは违いを无理に消すことです。违うからこそ、お互いが必要だという状态を作ることが重要。それは今の日本にも当てはまる、普遍的なことだと思います」

写真:(小物)キーボード

Memento

パソコンまわりの设备を非常に重视していて、ディスプレイは大画面、キーボードは打ちやすいものを选ぶ。现在使用しているキーボードはタッチが軽めで気に入っている。ヘブライ文字とキリル文字に対応するキーの配置は覚えているが、目印になる文字だけシールで贴り付けている。

(直筆コメント)「必要に応じて」

Maxim

学问でも得てして、习惯や権威に従ってしまうことが多い。自分の研究にとって必要かどうか、一つずつ考えながらやっていくことが大切だ。そこから何事も必要であるかどうかを吟味しながら、取り组んでいる。

プロフィール写真

Profile
鹤见太郎(つるみ?たろう)

2010年东京大学大学院総合文化研究科国际社会科学専攻相関社会科学分野博士课程修了后、日本学术振兴会特别研究员笔顿および海外特别研究员として、立教大学、エルサレム?ヘブライ大学、ニューヨーク大学にて研究。2014年より埼玉大学研究机构テニュアトラック准教授として、研究面で2つの国际会议を组织。2016年より现职。ロシア革命前后のシオニストをはじめとしたユダヤ人の自己意识や、民族问题への理论的视座の刷新に向けた研究に従事。

取材日: 2019年1月8日
取材?文/菊地原 博、撮影/今村拓馬

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