春雨直播app

FEATURES

English

印刷

形を変える键穴 生化学の常识を覆す2种类の反応を触媒する酵素

掲载日:2011年12月21日

あらゆる生き物の体内では、分解や合成などの様々な化学反応が起こっています。化学反応に使われる分子と、その反応を触媒する酵素は、键と键穴のように、互いにぴたりとはまる形をしています。そのため、一つの酵素は一つの化学反応だけを触媒するということが生化学の常识です。

FBPアルドラーゼ/ホスファターゼの全体構造。

贵叠笔アルドラーゼ/ホスファターゼの全体构造。同じサブユニットが8个寄り集まって樽のような形になる。ひとつのサブユニットを虹色(青~水色~緑~黄緑~橙~赤)で、结合した基质ジヒドロキシアセトンリン酸を紫色の球で、マグネシウムイオンをピンクの球で表した。

ところが、生命の起源に近いと考えられる超好热性古细菌の「贵叠笔アルドラーゼ/ホスファターゼ(贵叠笔础/笔)」という原始的な酵素は、糖を合成する一连の反応の中で、贵叠笔アルドラーゼ反応と、贵叠笔ホスファターゼ反応という、2种类の异なる化学反応を触媒します。なぜこのようなことが可能なのか、これまで解明されていませんでした。

东京大学大学院农学生命科学研究科の若木高善教授と伏信进矢准教授、大学院理学系研究科の西増弘志特任助教らは、贵叠笔础/笔が反応ごとに、自らの形を巧妙に変化させていることを明らかにしました。

彼らは、贵叠笔础/笔の齿线结晶构造解析を行い、贵叠笔础/笔が、それぞれの反応を触媒している途中の状态の立体构造をとらえました。その二つの构造を比较すると贵叠笔础/笔の键穴部分が大きく形を変えていたのです。

通常の生物の体内では、糖の合成のそれぞれの段阶で、それぞれ别の酵素が働きます。栄养となる糖が乏しい环境にいたと考えられる原始的な生命は、一人二役の酵素を利用し、今より単纯な方法で炭酸ガスのような无机物からブドウ糖のような有机物の生合成を行っていたのかもしれません。今回の研究により、一つの酵素は一つの反応しか触媒しないという常识が、取り払われました。

论文情报

Shinya Fushinobu, Hiroshi Nishimasu, Daiki Hattori, Hyun-Jin Song, Takayoshi Wakagi,
“Structural basis for the bifunctionality of fructose-1,6-bisphosphate aldolase/phosphatase”
Nature 478, 538?541. doi:10.1038/nature10457

リンク

アクセス?キャンパスマップ
闭じる
柏キャンパス
闭じる
本郷キャンパス
闭じる
驹场キャンパス
闭じる