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ヒドロキシアパタイトが生命の生みの亲!? リボース生成の触媒机构を解明

掲载日:2018年4月19日

© 2018 岡本晃充核酸を构成するリボースが、宇宙空间にも存在するホルムアルデヒドやグリコールアルデヒドから、ヒドロキシアパタイトによる触媒反応を介して、生成した。

リボースの诞生
核酸を构成するリボースが、宇宙空间にも存在するホルムアルデヒドやグリコールアルデヒドから、ヒドロキシアパタイトによる触媒反応を介して、生成した。
© 2018 岡本晃充

東京大学先端科学技术研究センターの岡本晃充教授と大学院工学系研究科の宇佐美花穂大学院生は、天然の鉱物であり、骨や歯を構成することでも知られるヒドロキシアパタイトが、核酸の構成要素であるリボースの合成を触媒することを見いだしました。

核酸(顿狈础?搁狈础)は生命を司る键物质です。核酸の复雑な构造が前生物学的な环境の中でどうやって创られたのかについて、まだ明らかになっていません。核酸を构成するリボースやヌクレオチドを简単な炭素源から作り出す试みは数多く行われています。强塩基性条件下で炭素源を混合する、もしくは多段阶反応を経由して合成するなどの试みが既に示されていますが、タール状の生成物が生じたり、原料として高活性な炭素源が必要だったりといった问题点が指摘されています。

冈本教授らの研究グループは、宇宙空间にも存在するシンプルな炭素源としてホルムアルデヒドとグリコールアルデヒドを含む水溶液にヒドロキシアパタイト粉末を加えて数日间加热したところリボースを主成分とする五炭糖の混合物が生成することを见いだしました。また、ホルムアルデヒドとグリコールアルデヒドからリボースへ至る过程を核磁気共鸣分光法と质量分析法を用いて解析したところ、1861年にリボースの可能な生成过程として示唆され、その后1959年にそのメカニズムが提唱された「ホルモース反応」と呼ばれる、クロスアルドール反応とロブリー?ド?ブリュイン=ファン?エッケンシュタイン転位反応を2回繰り返す一连の反応がヒドロキシアパタイトの表面で引き起こされることがわかりました。さらなる机构解析によって、ヒドロキシアパタイトの表面构造が五炭糖の中でも特にリボース生成に有利であることが明らかになりました。また、反応は中性から弱酸性の水溶液中で进行しました。

现时点では、ヒドロキシアパタイト存在下でホルムアルデヒドとグリコールアルデヒドからまだわずかにリボースが生成するだけですが、炭素源水溶液を高热のリン鉱床の中を通すだけで核酸の原料が生じうることを示しています。まだリボースからヌクレオシドが生じる段阶は明らかになっていませんが、今回ホルモース反応のメカニズムを明らかにしたことで、今后この反応を介して原始ヌクレオチドを作り出されることが期待されます。

「生命の起源に兴味があります」と冈本教授は话します。「自然にはグルコースやガラクトースなどよく知られた多くの糖があるにもかかわらず、核酸がなぜリボースを选んだのか知りたくなりました。宇宙空间に存在する炭素源、火成岩から得られる鉱物を使ってリボースを作ることができるか试してみました。惊くことに、核酸でも使われているリン酸を含むヒドロキシアパタイトがリボース合成を触媒しました。ヒドロキシアパタイトによるリボース生成反応は、核酸がなぜリボースやリン酸を使っているのかという生命の起源に関する疑问に対する一つの答えを示唆しているかもしれません」。

论文情报

Kaho Usami and Akimitsu Okamoto, "Hydroxyapatite: Catalyst for a one-pot pentose formation", Organic & Biomolecular Chemistry Online Edition: 2017/09/27 (Japan time), doi:10.1039/C7OB02051A.
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