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筋肉タンパク质の协同的な力を発生させる机构を解明 纲引きチームのように振る舞うミオシン分子

掲载日:2017年10月18日

© 2017 茅元司ミオシンフィラメントがアクチンに相互作用する际の力を光ピンセットで计测した(上段)。生理条件に近い础罢笔浓度において、アクチンの変位は1ミリ秒前后の时间间隔で5ナノメートル前后のステップ状に変化しており(上段)これらのデータ解析とシミュレーションから、负荷の増加に伴いミオシン分子间の力発生が同调し、その分子数も増える协同的な力発生とその分子机构が明らかになった(下段)。

ミオシンフィラメントの力计测実験および协同的な力発生のイメージ図
ミオシンフィラメントがアクチンに相互作用する际の力を光ピンセットで计测した(上段)。生理条件に近い础罢笔浓度において、アクチンの変位は1ミリ秒前后の时间间隔で5ナノメートル前后のステップ状に変化しており(上段)これらのデータ解析とシミュレーションから、负荷の増加に伴いミオシン分子间の力発生が同调し、その分子数も増える协同的な力発生とその分子机构が明らかになった(下段)。
© 2017 茅元司

东京大学大学院理学系研究科の茅元司助教と樋口秀男教授らの研究グループは、筋肉の収缩を担う骨格筋のミオシンと呼ばれるタンパク质が集合体を形成して力を出す际に、作用する负荷が上昇すると分子间の力発生が同调する现象を発见し、その分子机构を解明しました。このような力発生により、筋肉は効率的な収缩を実现していると考えられ、本结果が今后、効率的に机能するマイクロマシンや人工筋肉の开発につながると期待されます。

骨格筋は身体运动から、眼球の动きや目のピント调节、さらには言叶の滑舌に関わる舌の动きに至るまで様々な机能に深く関わっています。この筋肉の収缩は、ミオシンが约300分子程度集合したフィラメントを形成し、アクチンと呼ばれる他のタンパク质と相互作用して力を出すことで达成されます。

そこでグループは、「分子集団として力を出すことに特化した特性があるのでは?」という疑问のもと、アクチン1本と相互作用できるミオシンが约20分子程度集合した极微のミニフィラメントを合成し、アクチンに直径400ナノメートル(1ナノメートルは10亿分の1メートル)のビーズを固定し,その动きからミオシン分子の动きと発する力を测りました。その结果,アクチンが5ナノメートル前后の幅でステップ状に変化している様子をエネルギー源となる化合物アデノシン叁リン酸(础罢笔)の浓度が生理的条件において捉えることに初めて成功しました。特に高负荷におけるステップは、エネルギー効率の観点から复数のミオシン分子がほぼ同调して力を出さないと起こり得ないものであることが分かりました。この现象を理解するため、シミュレーションを构筑した结果、负荷が増加するとミオシン各分子が力発生する前の状态に留まることで同调して力発生する确率をあげ、纲引きチームのように协同的な力発生を実现していることが判明しました。この研究から,元来はランダムに机能しているミオシンですが,负荷の増加を感知する机构により、分子间の力発生が同调する効率的な力発生の原理が见えてきました。

「全速力で走る运动も眼球内の水晶体の位置を动かすのも筋肉で、その基本构造は全く同じ构造であることはすごいなと思います。その分子メカニズムを纽解きたいと思って研究を続けています」と茅助教は话します。

「こんな高负荷でもアクチンの変位がステップ状に変化するのはミオシン同士が同期して力を出さないと起こらないと考え、そのメカニズムを探ろうと更なる実験とシミュレーションを繰り返し、理解を深めることができました」と樋口教授も话します。

论文情报

Motoshi Kaya, Yoshiaki Tani, Takumi Washio, Toshiaki Hisada and Hideo Higuchi, "Coordinated force generation of skeletal myosins in myofilaments through motor coupling", Nature Communications Online Edition: 2017/07/06 (Japan time), doi:10.1038/NCOMMS16036.
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