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液体?液体転移を支配する隠れた主役を捉える 液体における「多形」の存在を実証

掲载日:2015年5月21日

© 2015 Ken-ichiro Murata, Hajime Tanaka.

液体?液体転移の构造的な起源。
© 2015 Ken-ichiro Murata, Hajime Tanaka.

東京大学生产技术研究所の田中肇教授らの研究グループは、単一の成分からなる液体が複数の液体相を持ち、その間を行き来する現象(液体?液体転移)を理解する上で鍵となる、構造体を観測することに成功しました。

単一の成分からなる物质であっても、炭素や水のように、分子が秩序立った构造を示す结晶相(ダイヤモンドとグラフェン)を复数もつことがあることはよく知られています。一方で、このような秩序のない液体には相は1つしか存在しないと考えられてきました。単一の成分からなる液体が示す液体?液体転移は、従来の液体の概念を覆す、新しい相転移现象として现在大きな注目を集めています。しかし、これまでに几つかの物质でその存在を示唆する有力な手がかりが得られているものの、実験の困难さからその存在の有无を巡っては活発な议论が続いていました。液体?液体転移の存在を実証するためには、この転移を支配するミクロな构造を実験的に同定することが极めて重要です。

研究グループは、常圧下で亜リン酸トリフェニルという有机物が液体?液体転移を示す过程を、齿线を照射して観察したところ、相転移により生じた新たな液体は、数个程度の分子で构成されるクラスターを多く含む、局所的に秩序だった液体状态であることがわかりました。

「液体は固体、気体と并び物质の叁态の1つであり、金属、半导体、无机物、有机物をはじめとした幅広い物质群にみられる最も基本的かつ普遍的な存在状态です。本成果は液体?液体転移の起源に迫るばかりでなく、これまで乱雑かつ均质と考えられてき液体相に新たな视点を提供し、この重要な物质の存在状态についてより深い理解をもたらすものと期待されます」と田中教授は话します。

论文情报

Ken-ichiro Murata and Hajime Tanaka, "Microscopic identification of the order parameter governing liquid-liquid transition in a molecular liquid", Proceeding of the National Academy of Sciences of the United States of America Online Edition: 2015/4/27 (Japan time), doi:10.1073/pnas.1501149112.
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