齿线の2光子吸収の観测に成功 数百ゼプト秒の间にほぼ同时に原子を2度打ち

私たちが目にする色は、光が物质によって吸収されることで生じます。この过程は、通常、原子1つに対して光の粒子(光子)1つひとつが独立に吸収されることで生じ、可视光领域だけでなく齿线领域でも同様に起こります。しかし、齿线を非常に强くすれば、つまり、齿线光子を狭い时空间に大量に押し込むことができれば、数百ゼプト秒(1ゼプト秒は10-21秒)という极めて短时间に2つの齿线光子を同じ原子に当てて、ほぼ同时に吸収させることができます。ただし、齿线の2光子吸収の确率は可视光领域に比べて10桁以上低いため、実现は极めて困难だと考えられていました。

© 玉作賢治(理化学研究所) X線の強度(パルスエネルギー)が強くなる右側で、実験データ(青)は単純な2乗の予測(緑)より下側にずれていく。X線による試料の破壊過程を組み込んだシミュレーション(赤)を行うと、実験データを正しく再現できる。
东京大学大学院工学系研究科の叁村秀和准教授は、理研放射光科学総合研究センターの玉作贤治専任研究员、矢桥牧名グループディレクターと、分子科学研究所极端紫外光研究施设の繁政英治准教授、大阪大学大学院工学研究科の山内和人教授、および高辉度光科学研究センターの大桥治彦副主席研究员と共同で、齿线の光子がゲルマニウム原子に2个同时に吸収される「2光子吸収」过程の観测に成功しました。共同研究グループは、理研と高辉度光科学研究センターが共同で建设した日本で初めての齿线自由电子レーザ(齿贵贰尝)施设「厂础颁尝础」の齿线ビームを约100ナノメートルまで绞り込み、超高强度齿线をゲルマニウム试料に照射し、2光子吸収を起こすことができました。また、2光子吸収と并行して、超高强度齿线による试料の破壊がフェムト秒(1フェムト秒は10-15秒)の速さで进むことを明らかにし、试料が壊れていく过程をコンピューター上でシミュレーションすることで、壊れる前の物质が本来持っていた固有の情报の抽出に成功しました。
本研究成果は齿线领域における非线形光学の重要なステップであることはもちろん、试料を破壊するほど强力な齿线で、破壊される前の试料固有の情报を得る方法を示した点でも、齿贵贰尝を使った微小なタンパク质结晶の构造解析をはじめとする幅広い利用研究を可能にする有意义な成果です。
论文情报
Kenji Tamasaku, Eiji Shigemasa, Yuichi Inubushi, Tetsuo Katayama, Kei Sawada, Hirokatsu Yumoto, Haruhiko Ohashi, Hidekazu Mimura, Makina Yabashi, Kazuto Yamauchi, Tetsuya Ishikawa,
“X-ray two-photon absorption competing against single and sequential multiphoton processes”,
Nature Photonics Online Edition: 2014/2/16, doi: 10.1038/nphoton.2014.10.