覚醒剤による精神病と関连した脳体积减少 覚醒剤精神病における前头极と左半球シルビウス裂周辺构造物の灰白质体积减少

覚醒剤使用により、幻覚や妄想など统合失调症に类似した症状を呈することは古くから知られており、これらの症状は覚醒剤精神病と呼ばれています。症候学的类似に加えて、覚醒剤精神病の患者は、ドパミン受容体拮抗薬への反応性も统合失调症患者に类似しており、统合失调症の外因性モデルとして注目されてきました。
本研究では、幻聴などの精神病症状の神経基盘と考えられている脳の左半球において、前头叶?头顶叶?侧头叶を区别するヒトの脳に特有の深い沟(外侧沟あるいはシルビウス沟という)の付近に位置している下前头回や上侧头回などシルビウス裂周辺构造物といった特定の部位で灰白质体积が减少していることを、覚醒剤精神病患者の脳で认めました。これは、统合失调症患者の脳でもよく见られる现象です。さらに、反事実的选択の考察や理性的判断の神経基盘と考えられている前头极皮质、报酬系意志决定の神経基盘とされる前头眼窝野の体积减少が示されました。また、前头极皮质の体积减少と精神病症状の重症度は相関関係にありました。これらの成果は、世界初の覚醒剤精神病患者を対象とした画像统计解析研究によるもので、覚醒剤精神病の病态形成に重要な役割を担う脳领域を示しました。
本研究は、東京大学、都立松沢病院、富山大学の共同研究で、文部科学省「脳科学研究戦略推進プログラム」の一環として、また科学研究費補助金 若手研究(A)(22689034)などの助成を受けて行なわれました。
论文情报
Yuta Aoki, Lina Orikabe, Yoichiro Takayanagi, Noriaki Yahata, Yuriko Mozue, Yasuhiko Sudo, Tatsuji Ishii, Masanari Itokawa, Michio Suzuki, Masataka Kurachi, Yuji Okazaki, Kiyoto Kasai, Hidenori Yamasue,
“Volume reductions in frontopolar and left perisylvian cortices in methamphetamine induced psychosis”,
Schizophrenia Research 2013/5/20, doi: 10.1016/j.schres.2013.04.029.