ミュー粒子の崩壊から素粒子标準理论の破れを探索 世界最高感度のミュー粒子崩壊测定により素粒子の大统一理论を探る


(上左)惭贰骋実験のビームラインと実験装置の全容。
(上右)组み立て中の液体キセノン测定器。ガンマ线の入射により液体キセノン中で発生するシンチレーション光を検出するための多数の光电子増倍管が见える。
(下)阳电子スペクトロメータ内部。中央に吊るされている楕円形のものがミュー粒子を静止させるターゲット。その下に扇状に并んでいるのが阳电子の轨跡を精度よく测るドリフトチェンバー。
© MEGコラボレーション
东京大学を中心とする国际研究グループ(惭贰骋実験)は、スイス?ポールシェラー研究所(笔厂滨)の世界最高强度のミュー粒子ビームおよびこの実験のために新たに开発した优れた素粒子测定器を用いて素粒子の标準理论では起こり得ないミュー粒子の崩壊モード(μ→别γ、ミューイーガンマ)を世界最高感度で探索することに成功した。
达成した探索感度は以前の実験のおよそ20倍(2011年9月に発表した惭贰骋実験の前回の结果からは约4倍)であったが、この感度を持ってしても未知の崩壊モードの発见には至らなかった。探索したミュー粒子の崩壊モードは大统一理论など标準理论を越える新しい物理によってその存在が予言されており、今回の探索结果により新理论に対してこれまでにない厳しい制限を加えることとなった。尝贬颁での実験结果と合わせて、有望视されていた新物理の理论シナリオが崩れつつあり、さらなる高精度での探索の重要性が高まっている。
惭贰骋実験は现在継続中であり、2013年夏までにデータ量を倍増させる予定である。また测定器を大幅に改良して一段と探索感度を向上させたアップグレード実験计画が2013年1月に笔厂滨研究所によって承认されており、2016年から现行実験の感度を一桁上回る究极感度での探索を开始する予定である。
论文情报
J. Adam et al. MEG Collaboration,
“New constraint on the existence of the μ+→e+γ decay”,
Physical Review Letters (in press), arXiv:1303.0754 [hep-ex] Online Edition: 2013/3/4,
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