见た目だけで、我々の温度感覚は左右される!

氷を见ただけで、ひんやりと感じるだろうか? このような素朴な疑问は、心理学において古くから検讨されてきましたが、见た目が温度感覚に直接影响することは确かめられていませんでした。なぜならば、実际に体に触れている物体の温度を変えずに、见た目だけを変える操作が困难なためです。

ラバーハンド错覚を生起させてから(左)、温度刺激を与える(右)実験状况の説明図。
© Kazuhiko Yokosawa and Shoko Kanaya
ラバーハンド错覚が生起しているとき、実験参加者の手にプラスティック?キューブが触れても、作り物の手に氷が触れているのが见える场合は、冷たく感じる。
このたび、东京大学大学院人文社会系研究科の横泽一彦教授らは、作り物の手を自分の手と感じる错覚であるラバーハンド错覚(注1)を利用することで、手に触れている物体の见た目と実际の温度を独立に操作する手法を考案し、见た目によって温度の错覚が生じることをつきとめました。たとえば、隠れて见えない自分の手に、一定温度に保たれたプラスチック?キューブが二度触れます。このタイミングを合わせ、目の前で作り物の手にプラスチック?キューブに続いて氷が触れます。すると、自分の手の上の物体が冷たくなったと报告されました。自分の手に触れられた物体は変化していないので、见た目だけで温度感覚が骗されたことになります。発见された现象は、きめ细かい温度感覚が皮肤に备わっていなくても、処理が早く正确な视覚情报が日常的な温度知覚を补えることを示しています。
论文情报
Shoko Kanaya, Yuka Matsushima, & Kazuhiko Yokosawa,
“Does seeing ice really feel cold?: Visual-thermal interaction under an illusory body-ownership”,
PLoS ONE 2012/11/7, doi: 10.1371/journal.pone.0047293.