植物中の元素の动きを生きたまま见る 生きた植物体内の无机元素动态をリアルタイムでイメージングする技术の开発


(础)开発した装置で得られたリン酸(32Pでラベル)の連続画像。土壌に比べて水耕栽培ではリン酸を容易に吸収できることが分かる。(B)本装置を顕微鏡に搭載した様子。透過光像とRI像を撮像することができる。© Nakanishi Tomoko
植物は养分元素と水で生きている。そこで生きた植物の活动を知るためには、吸収する养分元素の动态をリアルタイムで可视化し、その画像を解析することが非常に重要である。
现在、蛍光タンパク质を用いて植物の细胞を光らせて内部の様子を探るイメージング技术が着しく発展している。しかし、この手法では细胞の発光を捕えるために暗闇の中で観测を行う必要があり、植物にとって自然な生育环境である光照射下でのリアルタイムの観测は困难である。また、元素の运搬量の定量的な评価などを画像から行うことは不可能であった。
今回、东京大学大学院农学生命科学研究科 放射线植物生理学研究室 中西友子 教授らは、植物全体ならびに微小组织のイメージングを行うため、アイソトープ(搁滨)を用いたマクロとミクロの2种类のイメージング装置を开発した。
搁滨を利用するイメージング画像は、放射线计测を基盘としているため、画像からの定量化ができることが蛍光イメージングと比较して大きな优位点である。搁滨イメージングはダイナミックレンジが広いので、少量から多量までの搁滨をイメージングすることができる。さらに、放射线を计测する颁颁顿カメラと试料植物の间に、光は透过しないが放射线は透过するアルミニウムを置くことで、植物にだけ光を照射しながら放射线量を観测することが可能となった。
これらの装置により、植物が土壌から无机元素を吸収し、地上部へ输送するというマクロな动态から、根端部分に无机元素を蓄积するというミクロな动态までを、初めてリアルタイムの高解像度动画として捉えられるようになった。この装置を用いることにより、分子生物学的な研究と、植物体内での実际の无机元素动态が结びつき、植物体内物质动态の理解につながっていくことが期待される。
论文情报
Satomi Kanno, Masato Yamawaki, Hiroki Ishibashi, Natsuko I. Kobayashi, Atsushi Hirose, Keitaro Tanoi, Laurent Nussaume and Tomoko M. Nakanishi,
“Development of real-time radioisotope imaging systems for plant nutrient uptake studies”,
Philosophical Transactions of the Royal Society B 367 (2012): 1501, doi: 10.1098/rstb.2011.0229.