原子核の新型巨大共鸣状态を発见

东京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センターと理化学研究所仁科加速器研究センター等の共同研究グループは、新しい巨大共鸣状态を铅核(208笔产)とジルコニウム核(90窜谤)で発见した。今回、発见した「荷电ベクトルスピン単极共鸣」という状态は、1970年代から理论的に予言された荷电ベクトルスピン巨大共鸣の一部で、原子核がスピンを持った阳子と中性子で构成されていることを反映する特徴的な状态である。この状态のエネルギーは共鸣振动を引き起こす核力の性质に特徴づけられる。また、中性子星の构造にも関连しているためその発见が待たれていたが、他の巨大共鸣と分离する手法が确立されていなかったため、実験的に确定させることができなかった。
研究グループは、理化学研究所搁滨ビームファクトリー施设で得られる不安定な原子核である叁重水素ビームを用いた新しい実験手法により、世界で初めて荷电ベクトルスピン単极共鸣の存在を确定した。実験结果は、この共鸣振动を引き起こす力が斥力(反発力)である理论计算と一致した。今回の発见とそこで用いられた手法は不安定核を含めた様々な原子核に适用することにより、高密度原子核物质の性质や中性子星构造の解明への道を开くものと期待される。
论文情报
K. Miki, H. Sakai, T. Uesaka, S. Shimoura, et al.,
“Identification of the β+Isovector Spin Monopole Resonance via the 208Pb and 90Zr(t, 3He) Reactions at 300 MeV/u”,
Physical Review Letters 108, 262503 (2012), doi: 10.1103/PhysRevLett.108.262503.