多剤耐性菌との戦い 薬剤排出活性を高感度?迅速?简便に评価する1细菌検査デバイス

抗生物质などの薬剤が効かない多剤耐性菌が医疗现场で问题となっている。细菌が薬剤耐性を获得する要因の一つとして薬剤の细胞外への积极的な排出がある。従来は、薬剤存在下での细菌の増殖を検出するという手法で薬剤排出活性を评価していたが、この手法では検出が间接的であるため、结果の正确性が损なわれる可能性があった。また、结果が得られるまでに时间がかかるという欠点も有していた。
今回、東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻の飯野亮太講師、野地博行教授は、大阪大学産業科学研究所の西野邦彦准教授、松本 佳巳客員教授、山口明人教授と協力し、細菌の薬剤排出活性を1細胞ごとに直接的に高感度で検出する手法を開発した。本手法は迅速かつ簡便であり、多数の化合物ライブラリーから薬剤排出活性の阻害剤を発見する上で有用である。また本手法は、薬剤排出活性を持つ細菌1細胞を回収して活性の原因となる遺伝子を解析することも可能である。これらの利点から、多剤耐性菌による感染症の克服に貢献できると期待される。
论文情报
Ryota Iino, Kohei Hayama, Hiromi Amezawa, Shouichi Sakakihara, Soo Hyeon Kim, Yoshimi Matsumoto, Kunihiko Nishino, Akihito Yamaguchi, Hiroyuki Noji,
“A single-cell drug efflux assay in bacteria by using a directly accessible femtoliter droplet array”,
Lab on a Chip Online Edition: 2012/6/13 (Japan time), doi: 10.1039/C2LC40394C.