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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

白い表紙に赤と黒の絵

书籍名

派阀の中国政治 毛沢东から习近平まで

着者名

判型など

396ページ、础5判、上製

言语

日本语

発行年月日

2023年8月20日

ISBN コード

978-4-8158-1131-0

出版社

名古屋大学出版会

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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本书は派阀という视点から、中国政治のメカニズムを解明することを目指した。派阀が政治エリートに権力基盘を提供し、中国共产党内の政治闘争の単位となってきたことを明らかにし、また、派阀の活动が党内に政策的多様性をもたらして、共产党体制そのものの强靭性を高めたことを指摘する。本书は、これまでジャーナリスティックに言及されることが多かった派阀という概念を、比较政治学の知见を援用しながら再定义し、比较歴史分析の手法を用いて、中国共产党の代表的な派阀を取り上げて详细に実証分析を行った。
 
本书の特徴は、理论的な分析を重视した点である。派阀の形成、成长、衰退の过程に着目し、そのライフサイクルと政治闘争の连动の分析に重点を置いている。既存の研究の多くは、派阀を静的なアクターとして分析し、个々の政治问题に対する派阀の影响力をはかることに重点を置いている。本书は、派阀の盛衰それ自体が重要な政治现象であると考える。派阀が成长することで、政治的影响力が拡大され、派阀间の対立が一层激しくなる。そうした动的な派阀と政治闘争の连动を分析し、派阀の活动のメカニズムに対して明快な説明を与えている点が、本书の学术的価値である。また、派阀内部の政治と派阀间の合従连衡の双方から分析を加えている点も本书の重要な贡献である。従来、派阀に関する研究は、派阀间の协力や闘争に着目しがちであった。本书は、派阀内部の政治にも焦点を当て、本人―代理人関係を手がかりとして、派阀内部の协力と対立を分析した。派阀の领袖と追従者が本人―代理人関係を构筑し、政策実现や昇进などにおいて互いにメリットを享受できる场合、协力が维持されるが、意见の相违や感情のもつれなどの要因によって、代理人问题に由来する対立が発生することも多い。派阀内の対立が解消されずに激化した场合、派阀の分裂が生じやすい。派阀の分裂は往々にして大きな政治変动を引き起こすが、本书ではそのメカニズムを理论的に説明した。
 
同时に、本书を通じて、现代中国政治史の理解を深めることもできる。1921年の中国共产党成立から今日に至るまでの百年にわたる期间を分析しており、中国共产党におけるエリート政治の全体像を掴み、时代による変化を理解することができる。本书は个々の事例研究においても、充実した分析を行っている。最新の史料を用いて、中国共产党の派阀をめぐる政治闘争について、独自の歴史解釈を含む详细な実証分析を行った。各事例分析はそれぞれ独立して优れた政治史分析ともなっている。2022秋の党大会までを含む习近平政権期も议论を展开しており、时事分析としても有用である。
 
このように、本书は比较政治学における研究対象としての中国の有用性を示したと同时に、中国を専门としない読者にとっても読みやすく、理论を通じて中国を理解できる着作になっている。
 

(紹介文執筆者: 法学政治学研究科?法学部 准教授 李 昊 / 2024)

本の目次

序 章 派阀と政争
      ―― 派閥研究の理論枠組み
     1 派閥の研究課題
     2 派閥とは何か
     3 派閥のダイナミクス
     4 派閥と権威主義体制の強靭性
第1章 中国における派阀の歴史と特徴
      ―― 北洋軍閥?中国国民党?中国共産党
     1 近代中国の派閥
     2 中国共産党の派閥の歴史と特徴
第2章 毛沢东の派阀操作术
      ―― 革命戦略と留ソ派?周恩来?劉少奇
     1 中共の成立とソヴィエト革命 —— 毛沢東の台頭
     2 長征 —— 革命戦略をめぐる対立
     3 延安時期以後 —— 毛沢東の指導権確立
     小 括
第3章 「林彪集団」と文化大革命
      ―― 毛沢東独裁の完成と江青
     1 廬山会議と文化大革命の発動 ——「林彪集団」の登場と台頭
     2 第9回党大会前後 —— 文化大革命をめぐる対立
     3 九一三事件 ——「林彪集団」の崩壊
     小 括
第4章 余秋里の石油阀と「洋跃进」
      ――  華国鋒の経済発展戦略の挫折
     1 大慶油田開発から文化大革命まで —— 石油閥の形成と台頭
     2 「洋躍進」—— 経済発展戦略をめぐる対立
     3 渤海2号事件以後 —— 石油閥の退潮
     小 括
第5章 陈云?経済保守派と改革?开放
      ――「改革?開放の総設計師」鄧小平再考
     1 改革?開放の開始 —— 経済保守派の出現と台頭
     2 六四天安門事件への道のり —— 改革?開放をめぐる論争
     3 鄧小平の南方談話 —— 経済保守派の消滅
     小 括
第6章 江沢民の上海阀と社会主义の変容
      ――  政治の制度化と胡錦濤?習近平
     1 江沢民政権期 —— 上海閥の形成と台頭
     2 胡錦濤政権期 ——「中国の特色ある社会主義」をめぐる対立
     3 習近平政権期 —— 上海閥の衰退
     小 括
终 章 中国共产党と派阀
      ――  レーニン主義と比較の視点
     1 中共における派閥の役割と変容
     2 比較の中の派閥
 注
 あとがき
 参考文献
 図表一覧
 索 引
 

関连情报

书评:
内藤寛子 評 (アジア経済研究所地域研究センター) 評 (『アジア経済』66巻1号 2025年3月15日)

 
国分良成 (慶應義塾大学?防衛大学校名誉教授) 評 (『現代中国』第98号 2024年)

 
菱田雅晴 評 (『中国21』第61号 2024年10月)

 
阿南友亮 (東北大学教授) 評 (『中国研究月報』第917号 2024年7月)

 
石井知章 (明治大学教授) 評 (『図書新聞』第3625号 2024年2月3日号)

 
藤野彰 (北海道大学名誉教授) 評 (『公明新聞』 2023年12月4日)
 
関智英 (津田塾大学准教授) 評 (『週刊読書人』第3513号 2023年11月3日号)
 
本よみうり堂:遠藤乾 (国際政治学者?東京大教授) 評「縁故?恩の絆 政争100年史」 (『読売新聞』 2023年10月6日)

 
関连记事:
「中国で何が起きているのか」(17) 李昊?東京大学大学院准教授 (日本記者クラブ – jnpc 2024年8月6日)

 
なぜ中国共产党は习近平の暴走を止めないのか&丑别濒濒颈辫;中国が?世界の嫌われ者?に転落した根本原因 (プレジデントオンライン 2022年10月21日)

 
メディア出演:
NIKKEIで深読み 中国経済の真相: #11 習近平氏は本気で台湾を攻めるつもりか、李昊さんが読む中国共産党の未来 (ラジオNIKKEI 2024年10月31日)

 
セミナー:
现代中国研究センターセミナー「中国政治を読み解く----派阀の视点から」 (庆应义塾大学东アジア研究所 2023年12月18日)

 
神戸大学国际文化学研究推进インスティテュート(笔谤辞尘颈蝉)共催セミナー
连続研究会「平和と共生の政治学ー国家中心主义を超えてー」
第4回:中国共産党の派閥と江沢民?胡錦濤?習近平 (神戸大学国際文化学研究科 、国際関係?比較政治論コース 2022年7月1日)

 

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